洗濯物をたたまない収納|たたまないのは、ズボラだからではない

洗濯物をたたまない収納|たたまないのは、ズボラだからではない 収納・整理

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洗濯物をたたむのをやめたい。でも、どこかで手を抜いている気がする。

「ズボラでもいいんです」「完璧を目指さなくていいんです」。そういう記事を読んで、少し安心して、でも心の底では納得していない。だって、たたんだほうがきれいなのは事実だから。

先に結論を書きます。たたまないのは、ズボラだからではありません。

たたまないほうが、構造として合理的です。この記事では、その理由と、実際に作る手順を書きます。

「たたまない」=積む収納から、吊るす収納への切り替え

そもそも、なぜ服をたたむのでしょうか。

答えは単純で、引き出しに「積む」からです。積むには平らにする必要がある。だからたたむ。たたむこと自体が目的だったことは、一度もありません。

そして、この「積む収納」には構造的な弱点があります。

下の物を取るのに、上をどかさなければいけません。

3枚目のTシャツを取り出すために、上の2枚を持ち上げる。取ったら、崩れた山を直す。戻すときも、間に差し込むために上をどかす。畳んだ山がいつのまにか崩れているのは、意志が弱いからではなく、取るたびに崩す仕組みだからです。

一方、吊るす収納はどうか。

1枚抜けば、それで終わりです。 隣の服にも、下の服にも触りません。戻すときも、ポールに掛けるだけ。他の服の状態は変わりません。

つまり、たたむという作業は「積むための前工程」でしかありません。積まないなら、たたむ理由がなくなります。

たたまないのは、手抜きではありません。必要のなくなった工程を1つ消しているだけです。

子どもの服も同じで、たたむ工程を外すほど自分で戻せるようになります。掛ける高さの決め方と枚数の管理は、子供の服の収納の記事にまとめています。

判断基準は「吊るせる形をしているか」

とはいえ、全部を吊るせるわけではありません。では、何を吊るして何をたたむのか。

上位の記事はたいてい「シワが気になる物はたたむ」と書いています。でも、シワが気になるかどうかは主観です。主観で決めると、毎回迷います。迷うということは、そこに判断という家事が発生しているということです。

もっと単純な基準があります。吊るせる形をしているか、です。

種類 吊るせるか 収納
シャツ・Tシャツ・ワンピース 吊るせる(肩がある) 掛ける
パンツ・スカート 吊るせる(腰で挟める) 掛ける
靴下・下着・タオル 吊るせない(形がない) カゴに入れる

肩があるか、掛ける場所があるか。それだけです。

この基準の良いところは、誰がやっても同じ答えになることです。「シワが気になるか」だと人によって違いますが、「肩があるか」なら家族に頼めます。頼めるということは、自分の家事が減るということです。

ひとつ、境界にある物があります。ニットとスウェットです。肩はありますが、掛けると自重で肩の部分が伸びることがあります。ここだけは形ではなく素材で決まるので、「伸びたら困る物はたたむ」という例外にしてください。例外が1つだけなら、判断は破綻しません。

逆に、例外を増やさないことが大事です。「これはシワになりやすいから」「これは高かったから」と例外を足していくと、結局また毎回考えることになります。基準は、迷わないためにあります。

掛ける場所は、増やせる

さて、ここからが本題です。

「たたまない収納にしましょう」と書いてある記事を読んで、実際にやってみると、たいてい最初にぶつかる壁があります。

掛ける場所が足りません。

今まで引き出しにたたんで入れていた服を全部ハンガーに掛けたら、クローゼットのポールはすぐ埋まります。押し込めば掛かりますが、ぎゅうぎゅうになって出し入れしづらくなり、結局また引き出しに戻すことになります。

上位の記事は、ここに答えていません。でも、ここが解けないと「たたまない収納」は絵に描いた餅です。

答えは身も蓋もなくて、掛ける場所を足すしかありません。

「掛ける場所を足す」という発想は、部屋だけでなくキッチンでも使えます。賃貸で壁に穴を開けずに吊るす・立てる収納を足す方法は、賃貸のキッチンが狭いときの収納の記事にまとめています。

部屋に1本、掛ける場所を足す

ドウシシャ製のスチールラックタイプのハンガーラックです。レビューは3,050件・平均4.65。サイズは幅90×奥行45です。

この商品を選ぶ理由は、あとから変えられることにあります。

  • 棚板は2.5cm間隔で高さ調節できるので、掛ける服の丈に合わせられます
  • ハンガーポールは工具不要で取り外せます。引っ掛けるだけの取り付けです
  • ポール径25mmで、ルミナスのパーツと互換性があります。あとから棚を足したり、拡張したりできます
  • ストッパー付きのキャスターが付属しているので、掃除のときに押してどかせます

そして地味に重要なのが、ハンガーポールを外せばオープンラックとして使えることです。もし「たたまない収納」が自分に合わなかったとしても、ラックとして転用できます。買い物としての失敗が小さい、というのは選ぶ理由になります。

ひとつ注意があります。 商品説明にある「耐荷重80kg」は、棚板の耐荷重です。ハンガーポールに80kgぶんの服を掛けられる、という意味ではありません。ここは混同しやすいので、掛ける量は常識的な範囲にとどめてください。

押入れを、掛ける収納に変える

部屋にラックを置くスペースがない場合、見落とされがちな空間があります。押入れです。

押入れは、もともと「布団をたたんで積む」ための空間です。ベッドで寝ていて布団を使っていないなら、あの奥行きは、ほぼ死んでいます。

押入れ用のパイプハンガーです。レビューは296件・平均4.27。押し入れ上段にピッタリのサイズで、幅は75〜130cm、高さは82〜100cmの範囲で伸縮します。奥行きは40cmです。

商品説明によると、ジャケットなら最大40着、シャツ・ブラウスなら最大50着が収納可能とされています。「最大」なので余裕を持って見たほうがいいですが、それでも引き出し1段とは比べものになりません。

パイプを傷つけずに固定する高さ調節ストッパーと、ワンタッチでスライドできる左右調節ストッパーが付いていて、転倒防止機能もあります。

注意点が2つあります。

1つは、耐荷重がパイプハンガー1本あたり約15kgだということです。「最大50着」と「15kg」は別々に書かれた数字なので、両方を同時に満たせるとは限りません。厚手のコートを何着も掛けるなら、着数より重さのほうが先に上限に来ます。

もう1つは、お客様組み立てであることです。届いてすぐ使えるわけではありません。

掛ける場所がここまで増えると、季節ごとに全部を入れ替える必要もなくなります。オフシーズンの服も見える場所に置いたままにする作り方は衣替えをしない収納方法の記事にまとめています。

カゴは「上限装置」として使う

靴下・下着・タオルは、カゴへ放り込む。ここは多くの記事が書いているとおりです。

上位が書いていないのは、カゴが溢れたあとの話です。

最初はきれいに収まっていたカゴが、数ヶ月すると盛り上がってきます。閉まらない、はみ出す、床に落ちる。そうなると、たいていの人はもっと大きいカゴを買います。

でも、それは逆です。

カゴが溢れるのは、持っている量がカゴの容量を超えたという信号です。大きいカゴに替えれば、その分また増えるだけで、同じことを繰り返します。

そうではなく、カゴを「持っていい量の上限を決める装置」として使ってください。 カゴに入る分だけ持つ。溢れたら、増やすのではなく減らす。この一線を決めておくと、下着や靴下が際限なく増えていく現象が止まります。

なお、カゴ自体は家にあるもので十分です。買い足す場合は、中に入れる物が引っかからない素材かを確認してください。ワイヤー系のカゴは見た目がいいのですが、底のささくれや塗装の剥がれで衣類が引っかかることがあります。衣類を入れるなら、内側が滑らかなものを選んだほうが安全です。

「積むのをやめる」という考え方は、衣類以外にも使えます。冷凍庫も、平積みをやめて立てて並べるだけで、下のものが埋もれなくなります。並べ方は冷凍庫を使いやすく整理する方法の記事で扱っています。

「容器に入る分だけ持つ」という上限の決め方は、衣類以外にも移せます。玄関の靴も、収納を足すより先に三和土へ出す数を1人1足に決めるほうが、散らかりが止まります。玄関側の組み立て方は、玄関を散らかさない収納方法にまとめています。

まとめ|たたまないのは、構造の話

洗濯物をたたまない収納について、構造の話をしました。

  • たたむのは「積む」ための前工程。積まないなら、たたむ理由がない
  • 積む収納は取るたびに崩す仕組み。吊るす収納は1枚抜くだけ
  • 判断基準は「シワが気になるか」ではなく「吊るせる形をしているか」。家族にも頼める
  • 掛ける場所は足せる。ここを解かないと「たたまない収納」は成立しない
  • カゴは上限装置。溢れたら、大きくするのではなく減らす

たたまないのは、ズボラだからではありません。積まないから、たたむ必要がないだけです。ハンガーの統一など洗濯全体の工程の話は、洗濯を楽にする方法の記事にまとめています。

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