片付けを楽にする方法|定位置を決めても戻らない3つの理由

片付けを楽にする方法|定位置を決めても戻らない3つの理由 収納・整理

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定位置は決めました。ラベルも貼りました。それなのに1週間もすれば、また同じ場所に同じ物が積み上がっている。

片付けについて書かれた記事を開くと、たいてい「物の定位置を決めましょう」と書いてあります。でも、この記事にたどり着いた方の多くは、それをもう一度やったのだと思います。

決めた定位置が機能しないのには、はっきりした理由があります。 意志が弱いからでも、片付けのセンスがないからでもありません。

この記事では、なぜ物が定位置に戻らないのかを分解して、戻る収納の作り方を整理します。

片付けとは、結局「戻す」という作業

物の一生を追いかけると、家の中では同じことの繰り返しです。

  1. 出す
  2. 使う
  3. 戻す

片付けと呼んでいるのは、このうち3のことです。散らかった部屋というのは、3をやっていない物が積み上がった状態にすぎません。

ここで大事なことがあります。3は、本来1・2とセットで終わるはずの動作です。使ったら戻す。それだけなら、片付けという独立した作業は発生しません。

にもかかわらず「片付けの時間」を別に取らなければならないのは、その場で戻せなかった物が溜まっているからです。

つまり、片付けは家事ではありません。戻せなかった物の後始末です。

そう考えると、やるべきことが変わります。片付けを速くする方法を探すのではなく、その場で戻る状態を作る。そうすれば、片付けという作業そのものが発生しなくなります。

定位置を決めても戻らない、3つの理由

「物の定位置を決めましょう」というアドバイスは、間違っていません。住所のない物は、確実に散らかります。

ただ、定位置を決めるだけでは足りません。決めたのに戻らないとき、次の3つのどれかが起きています。

(a) 戻すのに手数がかかる

いちばん多いのがこれです。

定位置が「クローゼットの上段にある蓋つきボックスの中」だとします。戻すには、椅子を持ってきて、ボックスを下ろして、蓋を開けて、入れて、蓋を閉めて、また上げる。

この収納には、物は戻りません。 意志の問題ではなく、割に合わないからです。使ったあと、とりあえずテーブルに置くほうが合理的だと体が判断しています。

戻らない収納は、たいてい「動作が多い」という一点で説明がつきます。

(b) 住所が使う場所から遠い

リビングで使う爪切りの定位置が、寝室の引き出しにある。ダイニングで書く書類の定位置が、別の部屋の棚にある。

こうなると、使うたびに往復が発生します。1回や2回なら戻しますが、毎日続くと必ず手前に置かれるようになります。

物の住所は、使う場所の近くにあってはじめて機能します。 これは片付けというより、家の中の動線の問題です。

(c) 住所が満杯で、押し込まないと入らない

3つ目は、単純に物理的な話です。

引き出しがぱんぱんで、戻すには一度中身を押し込んで、隙間を作って、ねじ込む必要がある。この状態の収納には、物は戻りません。入らないものは、戻せません。

定位置は決まっているのに戻らない、という場合、収納の中身が容量を超えていることを疑ってください。これは収納の工夫では解決せず、物の総量を減らすしかありません。

判定基準は「1アクションで戻せるか」

3つの理由のうち、(a)は今日すぐ手を打てます。

収納グッズを選ぶとき、多くの人は見た目と容量で選んでいます。そこに、もうひとつ基準を足してください。戻すのに何動作かかるかです。

動作数 戻るか
1動作 放り込む/掛ける/差す 戻る
2動作 引き出しを開けて、入れる だいたい戻る
3動作以上 蓋を開けて、箱を下ろして、仕分けて入れる 戻らない

境界線は、だいたい3動作のあたりにあります。

ここで、ひとつ厄介な罠があります。きれいに見える収納ほど、動作数が多いのです。

蓋つきのボックスで揃えた棚は、写真に撮ると整って見えます。ラベルを貼って中身を分類すれば、なお美しい。でも、蓋を開けて、分類を判断して、正しい箱に入れる、という3動作が毎回発生します。

見た目のために動作数を増やした収納は、続きません。そして続かない収納は、結局は散らかります。整って見える棚を作ったのに数か月で崩れた、という場合、失敗したのは自分ではなく動作数のほうです。

この基準がいちばんはっきり出るのが、子どものおもちゃです。大人でも面倒に感じる動作数の収納は、子どもならまず戻しません。分類をどこまで粗くするかの目安は子供のおもちゃを片付けやすくする方法の記事にまとめています。

1アクションで戻る収納を作る

では、動作数の少ない収納とはどういうものか。具体的に見ていきます。

引き出しは2動作。だから戻る

引き出しは、開けて入れるの2動作で完結します。蓋を開ける動作も、下ろす動作も要りません。地味ですが、これが戻る収納の基本形です。

押入れ用の引き出しケース、4個セットです。レビューは1,427件・平均4.73。サイズは幅39×奥行74×高さ23cmで、引出内寸は幅33.7×奥行69.4×高さ18cm。完成品なので組み立ては不要です。

3段まで積み重ねられ、耐荷重は3段重ねた場合で約25.5kg、引き出し1段あたり約5.4kgです。1段あたりの収納目安は、Yシャツが約15枚、スウェットシャツが約12枚。

奥行74cmと深いので、押入れの奥行きを活かせる設計です。ただし、ご自宅の押入れの奥行きは事前に測っておいてください。奥行きが足りないと扉が閉まらず、逆に浅すぎる場所に置くと前に飛び出します。積み重ねて使う場合、1段ごとに高さが約1cm下がる点も、上に何か載せる予定があるなら覚えておくとよいと思います。

まず1つ試すなら

いきなりセットで揃えるのは勇気が要ります。1つ買って、戻るかどうかを試してから増やすほうが確実です。

半透明タイプの引き出しケースです。レビューは1,206件・平均4.39。ほこりの入りにくい壁タイプの構造になっています。

17cm幅のモデルの場合、1段は約幅17×奥行45×高さ20.5cm、重さ約1.1kgです。1段あたりの収納目安はフェイスタオル約8枚、くつ下約16足。天板の耐荷重は約10kgです。完成品で、滑り止めが2個付きます。

なお、この商品は段数や深さの構成が複数あります。どの構成がいくらになるかは、商品ページで選択肢を確認してください。

半透明なので、開けなくても中身のあたりがつきます。中身が見えるかどうかも、実は動作数に効きます。見えない収納は「どこに入れたか」を思い出す作業が挟まるからです。

1動作で戻る場所を、置きっぱなしになる場所に作る

もうひとつの考え方があります。物が置かれてしまう場所に、住所のほうを移すという発想です。

カバンがいつもソファに置かれるなら、ソファの近くに掛ける場所を作る。「戻さない人」を責めるのではなく、戻る場所を近づけます。

ドアや折れ戸の上部に掛けるだけの、2段ハンガーです。レビューは97件・平均4.61。ランドセルやリュック、ショルダーバッグの収納や、洋服掛けとして使えます。

いちばんの利点は、固定にネジを使わないことです。設置場所に穴を開けたくない場合でも使えますし、合わなければ別の部屋へ移せます。「収納を増やしたいけれど、大きな家具を買うほどでもない」「床に物を置きたくない」という場面向きです。

掛けるだけなので、戻す動作は1つ。床に置かれていた物の住所が、床のすぐ上に移ります。

なお、屋内の一般的な平面のドアが対象で、ガラス戸には使えません。

同じやり方は、物が出しっぱなしになりやすいキッチンでも使えます。壁や扉に「浮かせて」掛ける定位置を作ると、調理台に置きっぱなしになる物が減ります。具体的な作り方はキッチンに物を出しっぱなしにしない方法の記事で扱っています。

子どもが帰宅後に置きっぱなしにするのも、たいていは(b)住所が使う場所から遠いことが原因です。帰宅動線のどこで止まっているかを分けて考える方法は、ランドセル・通学用品の収納の記事にまとめています。

それでも散らかるときは、収納の外に原因がある

動作数を減らしても散らかる場合、原因は収納の中ではなく外にあります。

散らかった状態から戻せないなら、片付けではなく、散らからない仕組みのほうを先に作る必要があります。詳しくは散らからない収納のコツの記事へ。

そもそも物が多すぎるなら、(c)の容量オーバーです。収納グッズを足すと一時的に収まりますが、また溢れます。減らすほうが早く終わります。減らし方は物を減らして家事を楽にする記事にまとめています。

住所が遠いなら、(b)の動線の問題です。使う場所と置き場所の関係を見直すことになります。考え方は家事動線を改善する方法の記事で扱っています。

掃除まで含めて楽にしたいなら、床に物がない状態は掃除のしやすさにも直結します。掃除しやすい部屋の作り方の記事をどうぞ。

まとめ|片付けが必要なら、収納を疑う

片付けを楽にする方法として、構造の話をしました。

  • 片付けとは③戻すという作業。散らかりは、戻せなかった物が溜まった状態
  • 定位置を決めても戻らないのは、(a)手数がかかる (b)遠い (c)満杯のどれか
  • 判定基準は「1アクションで戻せるか」。3動作以上かかる収納には戻らない
  • きれいに見える収納ほど動作数が多い。見た目を優先すると続かない

まずは、いちばん散らかる場所を1か所選んで、そこの物を戻すのに何動作かかるか数えてみてください。3動作以上なら、それは意志ではなく設計の問題です。

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