共働きの家事を楽にする方法|分担しても疲れる理由と、総量を減らす順番

共働きの家事を楽にする方法|分担しても片方が疲れる本当の理由 暮らしの仕組み化

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共働きの家事といえば、分担です。分担表を作りましょう、家事を見える化しましょう、と多くの記事に書いてあります。

でも、こんな家庭は多いのではないでしょうか。皿洗いは半分ずつ。ゴミ出しも交代でやっている。洗濯も分けている。

それなのに、なぜか片方だけが疲れている。

分担が足りないのではありません。分担できていない家事が、残っているからです。

この記事では、その残っている家事の正体から入り、家事の総量そのものを減らす順番、時短家電と外注をいつ入れるかの判断ライン、そして話し合いの進め方までを順番に整理します。

  1. 統計で見ても、家事は片方に寄っている
  2. 家事には、手を動かす家事と、頭で管理する家事がある
  3. だから、タスクではなく「領域」で分ける
  4. 書き出すときは、実行と管理を2列に分ける
    1. 分ける基準は、手が動くかどうか
  5. 共働きは、総量を減らす順番も二人で決める
    1. やめる・減らすは、合意コストがいちばん低い
    2. 外注と時短家電は、合意の材料をそろえてから
  6. 在宅時間を取り合うのを、やめる
    1. 帰宅した時点で、夕食が始まっている状態にする
  7. 時短家電は、留守時間に動くかどうかで選ぶ
    1. 食洗機は、入れっぱなしにできるか
    2. ロボット掃除機は、床を空ける手間と釣り合うか
    3. 乾燥機は、たたむところまで減るか
  8. 外注は実行を減らすが、管理は残る
    1. 家事代行・宅配・ミールキットで、減る家事は違う
    2. 契約前に確かめること
  9. 平日と休日で、家事の置き方を変える
    1. 平日は、機械が動いている時間に寄せる
    2. 休日は、低頻度の家事だけを置く
    3. 在宅時間そのものを制度で作る
  10. 話し合いは、順番を決めておくと荒れない
    1. 避けたい言い方と、置き換える言い方
  11. 子どもの年齢で、家事の重さは変わる
  12. 筆者の判断基準
  13. よくある質問
    1. 分担表を作っても続きません。何が足りないのでしょうか
    2. 相手が自分の基準どおりにやってくれません
    3. 家電も外注も難しいとき、何から手をつければいいですか
  14. 参照した公式情報(取得日)
  15. まとめ|分けるのは、作業ではなく管理

統計で見ても、家事は片方に寄っている

まず、感覚の話ではないことを確認しておきます。

総務省統計局の令和3年社会生活基本調査(2021年)では、家事関連時間が次のように出ています。いずれも週全体の平均で、1日当たりの数値です。

区分 夫(時間.分) 妻(時間.分)
6歳未満の子供がいる世帯(夫婦と子供の世帯) 1時間54分 7時間28分
区分 男性(時間.分) 女性(時間.分)
男女別の家事関連時間 51分 3時間24分

同調査では、2016年と比べて夫の家事時間が13分、育児時間が16分それぞれ増えたとされています。増えてはいるのです。 それでも差は残っています。

国際的に見た位置も、内閣府の男女共同参画白書に載っています。令和2年版のコラムでは、平成28年における6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連に費やす時間は1日当たり83分とされ、夫婦合計の時間は諸外国と比べて特段長いわけではないが、うち育児の時間が際立って長いと説明されています。

ここで、統計の読み方をひとつ補足します。

社会生活基本調査で家事関連時間と呼んでいるのは、家事・介護看護・育児・買い物の時間です。つまり、手を動かしている時間が測られています。

献立をいつ決めるか。洗剤の残りを覚えておくこと。保育園の提出物の締め切りを把握していること。これらは、どの区分にも入りません。 統計に出ている差は、実は測れる部分だけの差です。測れていない部分を足すと、体感の差はもっと大きくなります。

その測れていない部分が、片方だけ疲れる正体です。

家事には、手を動かす家事と、頭で管理する家事がある

皿を洗う。洗濯物を干す。ゴミを出す。これらは作業です。目に見えるし、分担表に書けます。だから、分けやすい。

でも、家事はこれだけではありません。もう1種類あります。

  • 洗剤が、もうすぐ切れる
  • シーツを、そろそろ替える時期
  • 明日は、燃えないゴミの日
  • 子どもの体操着は、もう洗ったか
  • 麦茶のパックが、残り2つ

これらを覚えているのは、管理という家事です。

管理は、目に見えません。 手も動きません。だから分担表に載らない。そして、載らないまま、片方に丸ごと残ります。

「手伝おうか」という言葉を、思い浮かべてみてください。手伝うと言えるのは、管理している人が別にいるからです。 手伝う側は、指示された作業だけをやればいい。管理する側は、作業に加えて、何を・いつ・誰がやるかを、ずっと頭の中で回し続けています。

作業は半分になっても、管理は減っていません。だから、疲れが半分にならないのです。

だから、タスクではなく「領域」で分ける

よくある分担は、タスクで分けます。「皿洗いはあなた、洗濯は私」。

一見、公平に見えます。でも、これだと管理は管理者に残ったままです。

「洗剤そろそろ切れるよ」「今日は君が皿を洗う番」「柔軟剤も買っておいて」。結局、こまかく声をかけることになります。そして、その声かけ自体が、管理という家事です。 タスクを渡しても、管理を渡していないので、負担は動いていません。

解決は、分ける単位を変えることです。

タスクではなく、領域で分ける。

「皿洗いはあなた」ではなく、「キッチンは丸ごと、あなたの管轄」。洗面所とお風呂は私、というように、場所や領域ごと、まるっと任せます。

こうすると、何が変わるか。在庫の把握も、段取りも、いつやるかの判断も、全部その担当者のものになります。 洗剤の残りを気にするのも、担当者。ゴミの日を覚えているのも、担当者。管理ごと、移ります。

任された側は、最初は大変です。でも、指示されないぶん、自分のペースで回せます。 そして何より、これで管理者が二人になります。 一人が全部を抱える構造が、ここで崩れます。

ひとつ、大事な条件があります。相手のやり方に、口を出さないこと。 洗剤の銘柄も、掃除の頻度も、任せた以上は担当者が決めます。管理を渡すというのは、基準も渡すということです。自分の基準を守らせたいなら、それは管理を手放していません。

領域の切り方は、家によって変わります。たとえば、キッチンまわり、洗濯まわり(洗う・干す・しまう・洗剤の補充まで全部)、水回りの掃除、子ども関連(持ち物の準備・提出物・行事の把握)、食料の在庫と買い物。場所や役割で、まるごと1人が完結できる単位に区切るのがコツです。

このとき、作業の量ではなく「1人で完結するか」で区切ってください。 皿洗いだけ渡しても、献立と買い物が別の人なら、結局やりとりが発生します。買う・作る・洗うまでを1つの領域にすると、そこで完結します。

そして、領域は固定しなくて構いません。 やってみて負担が偏っていたら、交換します。半年ごとに担当を入れ替えるのも良い方法です。相手の領域を引き受けてみて、はじめて「これは大変だったんだ」と分かることが、よくあります。

書き出すときは、実行と管理を2列に分ける

領域で分けようとしても、そもそも家事の全体像が二人に見えていないと、渡せません。

ここで多くの家庭がやるのが、家事の洗い出しです。それは正しいのですが、1列で書き出すと、また作業だけが並びます。 ゴミ出し、皿洗い、洗濯、掃除。並んだリストを見て「思ったより多いね」で終わり、管理は相変わらず見えないままです。

そこで、紙を2列に割って書いてください。

書くもの
実行 手が動く家事 皿を洗う、洗濯機を回す、床を拭く、ゴミを出す
管理 手は動かないが、頭を使う家事 献立を決める、消耗品の残りを把握する、ゴミの日を覚える、提出物の期限を管理する、家電のフィルター交換の時期を覚える

そして、それぞれの列に担当者名を書きます。

このとき、管理の列に片方の名前ばかり並ぶ家庭がほとんどです。それが見えた時点で、話は半分終わっています。「分担が足りない」ではなく「管理が偏っている」という共通認識が、ここで初めて二人のものになります。

分ける基準は、手が動くかどうか

実行か管理かで迷ったら、その家事をやっている最中に、手が動いているかで判定してください。

洗剤を買うのは実行です。洗剤が切れそうだと気づくのが管理です。 同じ買い物でも、リストを渡されて買うだけなら実行、何を買うか決める側なら管理です。

粒度は細かくしすぎないでください。1回で終わるかどうかを目安に、終わらないもの(在庫の把握、予定の把握)は管理側にまとめてしまって構いません。書き出しの手順そのものをもっと丁寧にやりたい場合は、家事分担がうまくいかない理由の記事で扱っています。紙ではなくアプリで持ちたいなら、選び方を家事管理アプリの記事にまとめました。

共働きは、総量を減らす順番も二人で決める

分け方が決まっても、家事の量そのものが多ければ、二人とも疲れます。 分担は分母を動かしません。ここから先は、総量を落とす話です。

総量を落とす手段は、だいたい4つに分かれます。やめる、減らす、外注する、機械に任せる。どれも有効ですが、共働きには順番があります。 一人暮らしなら思いついた順でいいのですが、共働きは二人の合意が必要という制約があるからです。

順番 手段 合意コスト 管理も減るか
1 やめる(そもそもやらないと決める) 低い(お金がかからない) 減る
2 減らす(発生源を小さくする) 低い 減る
3 機械に任せる(時短家電) 中(支出と置き場所の合意が必要) 一部だけ
4 外注する(家事代行・宅配・ミールキット) 高い(継続的な支出と他人が入る合意) 一部だけ

上から順に、合意が取りやすい。 そして重要なのは、右の列です。やめる・減らすは管理も一緒に消えますが、機械と外注は管理が残ります。

やめる・減らすは、合意コストがいちばん低い

やめる家事を決めるのは、支出が発生しないので合意しやすい手段です。アイロン、毎日の床拭き、シーツの週1交換。やめて困らなかったものは、最初からやる必要がなかった家事です。

減らすほうは、発生源に手を入れます。使う食器の種類を絞る、床に物を置かない、洗濯物の総量を落とす。家事は発生してから減らすのが難しいので、発生する前に小さくしておきます。 効果が大きい順の整理は家事を楽にする4ステップの記事にまとめています。

共働きでここが効くのは、やめる・減らすの判断は、担当者が一人で決められるからです。領域を渡していれば、キッチン担当が皿の種類を減らすのに、相手の承認は要りません。領域分担ができていると、総量削減も速くなります。

外注と時短家電は、合意の材料をそろえてから

機械と外注は、支出をともないます。だから、思いついた日に決めようとすると、だいたい揉めます。

先に材料をそろえてください。どの家事が、どれだけ消えるのか。 2列に書き出したリストを見ながら、「この家電を入れると、この行が消える」という形で対応させます。消える行が具体的に指させるなら、話は前に進みます。 逆に、指せないなら、まだ入れる段階ではありません。

在宅時間を取り合うのを、やめる

共働きには、もう1つ固有の問題があります。

二人が家にいる時間が、短い。

朝の1時間。夜の数時間。その限られた時間に、家事を全部詰め込もうとします。だから時間の取り合いになり、「どっちが疲れているか」の我慢比べが始まります。

ここでも、発想を変えられます。

家事を、誰もいない時間に動かす。

家電の予約やタイマー、自動運転は、共働きにとっては「時短」ではありません。もっと正確に言うと、在宅時間の家事を、留守時間へ移す道具です。

洗濯機を予約しておけば、帰宅時に洗い上がっています。ロボット掃除機は、留守中に床を掃除しておいてくれます。二人が奪い合っていた在宅時間から、家事が抜けていきます。 今ある家電を後付けで留守時間に動かす方法は、スマート家電の記事にまとめています。機械を先に動かす段取りの組み方は家事の段取り術の記事をどうぞ。

帰宅した時点で、夕食が始まっている状態にする

共働きの夕方は、一日でいちばん忙しい時間です。帰って、そこから米を研いで炊くと、炊き上がりまで待つことになります。その間に、他のことは進みません。

ここを、留守時間に移します。

エペイオスの炊飯器です。4合炊きで、レビュー324件、平均4.4。予約機能は最大24時間、30分刻みで設定できます。朝にセットしておけば、帰宅の時間に合わせて炊き上げられます。帰った時点で、ごはんができているという状態です。

容量は白米で最大4合、玄米で最大1.5合、低温調理は最大300gまで。炊飯モードは白米・早炊き・玄米・低温調理です。本体サイズは約幅22.5×奥行23.5×高さ21.5cm、重量は約2kg。素材は本体がポリプロピレン、内釜がアルミニウム合金です。消費電力は350W、付属品としてしゃもじ・計量カップ・電源コード・日本語説明書が付きます。

ただし、予約炊飯には1つ、知っておくべき注意があります。

商品説明によると、お米は30分から1時間ほど水に浸けてから炊くのがベストで、浸水時間が長すぎると、ごはんが柔らかくなったり、べちゃついた仕上がりになることがあるとされています。

つまり、朝セットして夜炊く場合、十数時間ずっと浸かることになり、この状態が起こりやすくなります。 特に気温の高い夏場は、水の傷みも気になります。

対策としては、予約時間を長くしすぎない(出かける直前ではなく、帰宅の少し前に炊き上がるよう設定する)、夏場は特に短めにする、といった調整をしてください。予約は便利ですが、「朝いちばんにセットして最大限ほったらかす」より、炊き上がり時刻から逆算して仕掛けるほうが、おいしく仕上がります。

なお、保温機能も最大24時間(30分刻み)ありますが、商品説明では食感を保つために保温は3時間以内が推奨とされています。長く保温するより、炊きたてに合わせるほうが良さそうです。

時短家電は、留守時間に動くかどうかで選ぶ

時短家電の紹介記事はたくさんあります。ただ、共働きに限って言えば、選ぶ基準は絞れます。

その機械は、二人が留守のあいだに動いてくれるか。 そして、動いたあとに人の工程が残らないか。 この2つです。

性能が高くても、人が横についていないと動かない機械は、在宅時間を食います。動き終わったあとに人の作業が残る機械も、在宅時間を食います。代表的な3種を、この軸で並べます。

機械 留守時間に動くか 動いたあとに残る工程
食洗機 動く 取り出してしまう
ロボット掃除機 動く 床を空けておく(事前)、ゴミを捨てる
乾燥機(衣類) 動く たたむ、しまう

3種とも留守時間に動きます。 差が出るのは右の列です。ここを自分の家に当てはめると、判断ができます。

食洗機は、入れっぱなしにできるか

食洗機で消えるのは、洗う工程だけではありません。すすぐ、拭く、水切りかごから戻すという、手洗いのときに地味に時間を食っていた工程がまとめて消えます。

判断ラインは、食器を洗い終わったあと、しばらく庫内に置いておける家かどうかです。次の食事までに取り出せず、庫内が埋まったままになると、手洗いに戻ります。家族の人数と食器の量に対して容量が足りているかを先に見てください。どの工程が消えてどれが残るかは食洗機の時短効果の記事で整理しています。

ロボット掃除機は、床を空ける手間と釣り合うか

ロボット掃除機は留守中に動きますが、動く前に人の作業があります。 床の物をどける作業です。

ここが判断ラインです。床に物が少ない家では、留守時間に掃除が丸ごと移ります。 逆に、毎回10分かけて床を片付けているなら、移った家事の量は目減りします。合う家と合わない家がはっきり分かれるので、ロボット掃除機で家事は楽になるかの記事も見てから決めてください。

乾燥機は、たたむところまで減るか

洗濯で時間を食っているのは、干す工程と取り込む工程です。乾燥機はここを消します。共働きにとって大きいのは、天気を気にしなくてよくなることです。天気の確認と干す時間の調整は、管理側の家事でした。それが消えます。

一方で、たたむ工程は残ります。 ここを見落とすと「思ったより楽になっていない」となります。増える家事も含めた整理は乾燥機付き洗濯機の記事にあります。

外注は実行を減らすが、管理は残る

家事代行、食材宅配、ミールキット。お金で家事を外に出す手段です。効果は大きいのですが、外注は実行を減らす手段であって、管理を減らす手段ではありません。

家事代行を頼むには、日時を決め、何をやってもらうかを指定し、当日の段取りを組み、片付けておく場所を決めます。この一連は、全部管理側の家事です。 食材宅配も、注文する人が献立と在庫を把握していないと回りません。

つまり、外注を入れると、管理の比重がむしろ上がることがあります。だから、外注を検討するときは「誰が発注を持つか」を先に決めてください。発注を持つ人が、その領域の担当者です。

家事代行・宅配・ミールキットで、減る家事は違う

3つは、消える家事が別物です。

手段 減る家事 残る家事
家事代行 掃除・片付け・作り置きなどの実行 日時と作業内容の指定、当日の準備、事業者との連絡
食材宅配 買いに行く、運ぶ 何を注文するかの判断、在庫の把握、受け取りの段取り
ミールキット 献立を決める、食材を量る、下ごしらえ 注文の管理、受け取り、調理の最後の工程

見ていただきたいのは、ミールキットだけが「献立を決める」を減らしている点です。献立は管理側の家事の代表格です。管理の偏りを崩したいなら、ここから試すのが理にかなっています。買い物そのものの回数を落とす方法は買い物の回数を減らす方法の記事、食材を余らせない組み方は食材を使い切る献立の記事にあります。

契約前に確かめること

家事代行のように人が家に入るサービスは、契約面の確認が必要です。国民生活センターは2026年4月23日発行の見守り新鮮情報 第539号で、ハウスクリーニングのトラブルについて注意を呼びかけています。電話勧誘で始まった作業の途中で追加の契約を勧められ、想定を大きく超える負担になった事例が紹介されています。

同号で示されている注意点は、次のとおりです。

  • 事業者によってサービス内容も料金も異なるので、必ず複数社から見積もりを取る
  • 料金や説明に納得できない場合は、きっぱりと契約を断る
  • 作業当日に追加の契約を勧誘されても、その場で決めない
  • 作業時は、なるべく家族などに同席してもらう
  • 契約内容によってはクーリング・オフができる場合がある。困ったときは消費者ホットライン 188 に相談する

継続利用が前提のサービスは、最低利用時間・追加料金の条件・キャンセル料を契約前に確認しておくと、後から揉めにくくなります。

平日と休日で、家事の置き方を変える

共働きの1週間は、平日と休日で使える時間の形がまったく違います。同じ配分で家事を置くと、平日が破綻します。

平日は、機械が動いている時間に寄せる

平日に人がやる家事は、機械が動いているあいだに終わるものだけに絞ります。洗濯機が回っているあいだに夕食の支度、食洗機が回っているあいだに翌日の準備、という形です。

機械が動いていない時間に人の家事を足すと、そこが渋滞します。平日は、人の家事の総量ではなく、同時に動く本数で考えてください。

休日は、低頻度の家事だけを置く

休日にやるのは、週1回より頻度が低い家事です。まとめ買い、シーツの交換、水回りの掃除、作り置き。毎日やる家事を休日に持ち越すと、休日が家事の日になります。

そして、休日に平日分の家事を寄せるのはやめてください。 平日に回らないなら、平日の総量が多すぎるという話であって、休日で吸収する問題ではありません。

在宅時間そのものを制度で作る

家事を留守時間に移すのとは逆に、在宅時間を増やす方向の手もあります。勤務先の制度です。

厚生労働省の資料では、育児・介護休業法などの改正法について、令和7年4月1日施行の内容として、所定外労働の制限(残業免除)の対象が、3歳になるまでの子から小学校就学前の子に拡大されたことが示されています。同じ日付で、3歳になるまでの子を養育する労働者に関するテレワークの努力義務も挙げられています。

残業が免除されれば、夕方の在宅時間が戻ります。家電を買う前に、使える制度がないかを勤務先に確認するのは、支出をともなわない選択肢です。合意コストの表で言えば、いちばん上の段に入ります。

一方の負担が構造的に重い状態が続いているなら、ワンオペ家事の時短の記事も参考にしてください。

話し合いは、順番を決めておくと荒れない

ここまでの内容は、どれも二人で決める話です。ところが、家事の話し合いは荒れやすい。事実の確認と評価の話が混ざるからです。

順番を決めておくと、混ざりにくくなります。

  1. 書き出したリストを、二人で一緒に見る(相手に見せるのではなく、並んで見る)
  2. 実行と管理の列で、担当者名の偏りを確認する(ここまでは事実の確認で、誰が悪いという話をしない)
  3. 領域の区切り方を提案する(個別のタスクではなく、まるごと渡す単位を出す)
  4. 期限を決めて、見直す日を先に約束する(半年後に交換する、など)

4番が効きます。やってみて合わなければ変えると決めておくと、相手が引き受けやすくなります。 永久に背負う話ではないと分かるからです。

最初にルールを決めるところから始めたい場合は、新婚の家事分担ルールの記事の型がそのまま使えます。

避けたい言い方と、置き換える言い方

同じ内容でも、言い方で話が止まります。

避けたい言い方 置き換える言い方
もっと手伝ってよ この領域を丸ごと持ってほしい
なんで気づかないの 気づく係が今は片方だけになっている
私ばっかり疲れている 管理の列に名前が偏っている
いつもやってくれない 期限を決めて、そのあと見直したい

左側は相手の性格や態度を指しています。右側は分担の構造を指しています。構造の話にすると、直す対象が人ではなくなるので、相手も防御に入りません。

そして、渡したあとに口を出さない。ここが守れないと、次から誰も引き受けません。

子どもの年齢で、家事の重さは変わる

領域を固定しなくていいと書いたのは、子どもの年齢で家事の中身が変わるからです。一度決めた分担が2年後にも最適とは限りません。

時期 増える家事 減る家事 見直しの着眼点
乳児期 授乳・寝かしつけ・洗濯の回数 外出にともなう家事 夜間の対応を含めた時間帯の分け方
未就園 食事の用意、家の中の片付け 日中の在宅時間が偏っていないか
保育園・幼稚園 送り迎え、持ち物の準備、行事の把握 日中の世話 管理の列(提出物・行事)の担当
小学校低学年 宿題の確認、学用品の管理、長期休みの昼食 送り迎えの一部 管理の量が増える時期なので、実行側を機械と外注へ

見ていただきたいのは、成長にともなって減るのは実行側で、増えるのは管理側だという点です。持ち物、提出物、行事の日程。手は動かないのに頭を使う家事が、年々増えます。

だから、子どもが大きくなっても楽にならないという感覚は、正しいのです。実行が減ったぶん、管理が増えているからです。ここで分担を見直さないと、管理を持っている側だけが重くなり続けます。育児と家事の折り合いのつけ方は子育て中の家事と育児の記事にまとめています。

筆者の判断基準

この記事を書くにあたって、置いた基準を書いておきます。

  • 手段の数では並べない。 上位の記事は23選・11個という形で手段を並べていますが、共働きで足りないのは選択肢の数ではなく、決める順番だと考えました
  • 数値は、年次と区分が確定できる公的資料のものだけ使う。 家事時間の数値は総務省と内閣府の資料から、区分(6歳未満の子供がいる世帯など)と年次を明示して引用しました
  • 効果の大小を断定しない。 食洗機やロボット掃除機が合うかどうかは、家の広さ・食器の量・床の状態で変わります。判断ラインを示すところまでにとどめました
  • 外注を勧める前に、注意点を書く。 人が家に入るサービスなので、公的機関の注意喚起を先に置きました
  • 商品は1つに絞る。 留守時間への移動という論点に直接つながるものだけを残しました

よくある質問

分担表を作っても続きません。何が足りないのでしょうか

分担表に載っているのが、実行側の家事だけになっている可能性があります。実行だけを分けても、何をいつやるかを決める人が片方に固定されたままなので、声かけが必要になり、そこで止まります。

表を2列にして、管理側の家事も書き出してみてください。そのうえで、タスク単位ではなく領域単位で渡すと、声かけそのものが減ります。

相手が自分の基準どおりにやってくれません

これは、管理を渡した状態の正常な姿です。管理を渡すというのは、頻度もやり方も渡すということなので、自分の基準とはズレます。

判断としては、ズレを受け入れるか、その領域を自分で持ち続けるかの二択です。両方を望むと、相手は指示待ちに戻り、管理は自分に残ります。どうしても譲れない部分がある場合は、その1点だけを最低ラインとして合意し、それ以外は任せるという形にすると成立しやすくなります。

家電も外注も難しいとき、何から手をつければいいですか

合意コストの低いほうから順に、やめる・減らすです。支出が発生しないので、その場で始められます。

具体的には、やめて困らなかった家事を1つ見つけること、そして発生源を小さくすること(使う食器の種類を絞る、床に物を置かない)から入ります。それと並行して、勤務先の制度を確認してください。残業免除や在宅勤務が使えるなら、支出なしで在宅時間が増えます。

参照した公式情報(取得日)

まとめ|分けるのは、作業ではなく管理

共働きの家事を楽にする方法として、分担しても片方が疲れる理由から入りました。

  • 疲れが減らないのは、管理という家事が片方に残るから。作業は分担表に載るが、管理は載らない。公的統計が測っているのも、手を動かす時間のほうです
  • だから、タスクではなく領域で分ける。領域を渡せば、在庫も段取りも判断も、管理ごと移る
  • 渡すときは、相手のやり方に口を出さない。管理を渡すとは、基準を渡すこと
  • 書き出すときは、実行と管理の2列に分ける。管理の列の偏りが、話し合いの出発点になる
  • 総量を落とす順番は、合意コストの低い順。やめる・減らすが先で、機械と外注は後。機械と外注は実行を減らすが、管理は残る
  • 共働きは在宅時間が短い。家事を、留守時間に動かす。予約や自動運転は「時短」ではなく「時間の移動」
  • 制度で在宅時間そのものを増やす手もある。残業免除や在宅勤務は、支出をともなわない選択肢
  • 子どもが育つと、実行は減って管理が増える。だから分担は定期的に見直す

まず、名前のない家事を実行と管理の2列で書き出して、領域ごとに担当を決めるところから始めてみてください。家事の総量そのものを減らす順番は、家事を楽にする4ステップの記事で整理しています。

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