家事を楽にする方法|何から始める?効果が大きい順に4ステップ

家事を楽にする方法|何から始める?効果が大きい順に4ステップ 暮らしの仕組み化

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洗濯物をたたんでいる横で、シンクには洗い物がたまっている。ようやく片付けたと思ったら、もう次の食事の支度が始まる。家事は「終わらせる」ということができない仕事です。

「家事 時短」と検索すると、20個も30個もテクニックが並んだ記事が出てきます。でも、端から試して続かなかった経験のある方も多いのではないでしょうか。原因はテクニックを知らないことではなく、手をつける順番です。効果が小さいものから始めると、手間だけ増えて何も変わりません。

この記事では、家事を楽にする方法を「効果が大きく、お金がかからない順」に4つのステップへ整理しました。上から順に読んで、自分に当てはまるところだけ拾ってください。

家事が終わらないのは、やることが多すぎるから

家事の話になると、多くの人が「もっと手早くやる方法」を探します。しかし作業を速くする発想には限界があります。もともと1日にこなしている家事の数が多すぎるからです。

料理・洗濯・掃除といった名前のついた家事のほかに、ゴミをまとめる、トイレットペーパーを補充する、郵便物を仕分けるといった「名前のない家事」が無数にあります。これらを1つずつ10秒短縮しても、体感はほとんど変わりません。

効くのは、家事の総量そのものを減らすことです。総量を減らす手段には、効果と費用の面ではっきりとした順番があります。

家事を楽にする4つのアプローチと優先順位

順番 アプローチ かかる費用 効果 該当する章
1 やめる なし ステップ1
2 減らす なし〜少額 ステップ2
3 仕組み化する なし 中〜大 ステップ3
4 道具に任せる 家電の購入費 ステップ4

費用がかからず効果が大きいものから順に並んでいます。 家電メーカーや家事代行の記事は「ロボット掃除機を買いましょう」から始まることがありますが、順番としては最後です。ステップ1から3をやらずに道具だけ増やすと、その道具の手入れという新しい家事が増えます。

ステップ1|まず「やめる家事」を決める

最初にやるべきなのは、家事を速くすることでも道具を買うことでもなく、やらない家事を決めることです。費用はかからず、効果は最も大きくなります。時短テクニックが1回あたり数分の短縮を狙うのに対し、「やめる」はその家事の時間すべてが消えるからです。

やめてもほとんど困らない家事の例

洗濯物をたたむのをやめる

たたむ目的は収納にきれいに収めることですが、ハンガーにかけたままクローゼットへ移せば、この工程はまるごと不要になります。バスタオルや部屋着など、シワが問題にならないものはカゴに放り込むだけでも困りません。収納の作り方は洗濯物をたたまない収納の記事にまとめています。

毎日、献立を考えるのをやめる

「今日何にしよう」と考える時間は、料理そのものより負担が大きいことがあります。月曜は麺、火曜は魚、水曜は丼、といった程度のゆるい枠を曜日で決めれば、この判断が消えます。枠の作り方は献立を考えない仕組みの記事で扱っています。

毎日、掃除機をかけるのをやめる

掃除機は準備と片付けを含めると手間のかかる道具です。かけるのは週1回と決め、普段はフロアワイパーで済ませる。それだけで毎日の負担が消えます。考え方は掃除を楽にする方法の記事にまとめています。

アイロンがけをやめる

形状記憶素材のシャツを選ぶ、干すときにしっかりシワを伸ばして吊るす。この2つで、アイロンが必要な服はかなり減らせます。詳しくはアイロンがけを減らす方法の記事をどうぞ。

「やめる」に抵抗を感じるときの考え方

「たたまないなんて、だらしないのでは」と感じる方もいると思います。その感覚は自然なものです。

ただ、考えてみてほしいのはその家事は誰のためのものかということです。洗濯物がきれいにたたまれていることで喜ぶ人が家の中にいるでしょうか。誰も気づかない家事のために毎日の時間を使っているなら、それは「やめてもよい家事」の候補です。

やめる家事は一度に全部決めなくて構いません。まず1つ選んで2週間続け、困らなければもうやらなくていい家事です。戻ってこないようにする考え方は家事をしない仕組みづくりの記事で扱っています。

ステップ2|家事が発生する「もと」を減らす

やめられない家事もあります。料理も、洗濯も、ゼロにはできません。

そういう家事は、発生する量そのものを細くします。作業を速くするのではなく、作業の対象を減らすという考え方です。

物を減らすと、片付けそのものが減る

散らかるのは、片付ける習慣がないからではなく、床や机に出ている物が多いからです。物の数が半分になれば、散らかる量も、片付ける時間も、探し物の時間も減ります。減らし方は物を減らして家事を楽にする記事にまとめています。

洗い物が出ない作り方にする

ボウルを使わずポリ袋で下味をつける、鍋のままテーブルに出す、フライパンひとつで完結させる。使う器の数を減らすだけで、食後の洗い物は目に見えて減ります(食器洗いを楽にする方法)。

買い物の回数を減らす

買い物は、移動・選ぶ・運ぶ・しまう、の4工程がある重い家事です。週1回のまとめ買いやネットスーパーにすると、この4工程が週に何度も発生しなくなります(買い物の回数を減らす方法)。

床に物を置かない

床に物がないだけで、掃除は「かけるだけ」になります。掃除の時間の大半は、実は「どかす作業」です(掃除しやすい部屋の作り方)。

ステップ3|考えなくても回る仕組みにする

家事の負担は、体を動かす時間だけではありません。判断する回数も同じくらい効いています。

「そろそろ洗剤を買い足さないと」「シーツはいつ替えたか」——こうした判断が1日に何十回も発生することが、家事を重く感じさせる正体です。

曜日で固定して、考える回数を減らす

シーツは日曜、まとめ買いは土曜と決めてしまえば、「いつやるか」を毎回考えなくて済みます(家事の段取り術)。

家族と分担するなら、まず書き出す

分担がうまくいかない家庭では、家事が何個あるのかを家族が把握していないことがよくあります。紙でもアプリでもよいので、名前のない家事も含めて全部書き出してみてください。書き出した時点で、頼み方が「手伝って」から「これとこれをお願い」に変わります(家事管理アプリの選び方)。

同じ種類の家事はまとめて片付ける

洗濯を1日3回に分けるより、まとめて1回にする。切る作業は、今日の分も明日の分も一度に済ませる。家事は準備と片付けに時間を取られるので、回数を減らすほど1回あたりの負担が軽くなります

ステップ4|お金で時間を買う(道具に任せる)

ここまでの3ステップをやり切ってから、はじめて道具の出番です。順番を守る意味は、買い物の失敗が減ることにあります。物を減らす前にロボット掃除機を買うと、床の物をどかす手間が残るので「結局使わない」となりがちです。負担の大きい工程をまるごと引き受けてくれるのは、食洗機・ロボット掃除機・衣類の乾燥です。

食洗機は「洗う時間」ごとなくなる

食洗機は時短家電というより、工程を消す家電です。洗う時間が短くなるのではなく、食後にシンクの前に立つ時間そのものがなくなります。

パナソニックが公開しているシミュレーションでは、5人分の食器(食器40点・小物20点、日本電機工業会の自主基準)を洗うのにかかる時間を、手洗い約29分に対して食洗機は約4.3分と試算しています。差は1回あたり25分ほどで、年間ではおよそ299時間。使用水量も、手洗い約75Lに対して同社の機種で約9.9L(およそ1/7)とされています。手を速く動かすのではなく、立っている時間ごと消えるというのが、この家電の効き方です。

賃貸で分岐水栓の工事ができない場合も、タンクに水を入れて使うタイプなら設置できます(食洗機の検証記事)。

こちらは工事不要のタンク式で、レビューは1,413件・平均4.15という評価です。標準収納容量は16点(大皿2点、中皿3点、小皿2点、小鉢2点、茶わん2点、汁わん2点、コップ2点)と箸類で、2〜3人分の食後の食器が目安になります。使用水量は5L。本体サイズは幅42.5×奥行42.5×高さ45.5cmなので、置き場所はシンク横に確保できるか事前に測っておくと安心です。

ロボット掃除機は「床に物がない」が前提

ロボット掃除機は、ステップ2の「床に物を置かない」とセットで効く家電です。床が片付いていない家で導入しても本領を発揮しません(ロボット掃除機の検証記事)。価格帯でできることが変わるので、2つ挙げておきます。

19,800円の入門機です。レビューは1,513件・平均4.4。幅300×奥行300×高さ80mm、質量約1.5kgと小型で、家具のすきまにも入り込みます。吸引とモップでの床拭きが1台で完結し、掃除が終わると自動で充電ステーションへ戻ります。まず試したい場合に向いた1台です。

69,800円の上位機です。レビューは2,213件・平均4.48。吸引と水拭きの2in1に加えて自動ゴミ収集に対応し、ダストボックスを都度捨てる作業がなくなります。「掃除機がけ」だけでなく「ゴミ捨て」という家事も減らしたい場合は、価格差の意味があります。

乾かす工程を機械に任せる

洗濯で一番時間を取られるのは、洗う工程ではなく干す・乾かす工程です。梅雨や冬場の部屋干しは乾くまでの時間が読めず、においも気になります(洗濯物を早く乾かす方法)。

コンプレッサー式の衣類乾燥除湿機です。レビューは4,057件・平均4.34。定格除湿能力は50Hzで5.5L/日、60Hzで6.5L/日。除湿可能面積の目安は木造和室で7畳(50Hz)から8畳(60Hz)です。部屋干しのそばに置いて、乾くまでの時間を短くする狙いの家電です。

干す工程そのものをなくしたい場合は、乾燥機能つきの洗濯機という選択肢もあります(乾燥機付き洗濯機の記事)。

どこから手をつけるかは、暮らし方で変わる

同じ4ステップでも、どこが効くかは暮らし方によって変わります。

暮らし方 最初に効くステップ 理由
共働き ステップ3(仕組み化・分担) 平日に家事が集中しないよう配分を変えるのが軸。共働きの家事の記事
子育て中 ステップ1(やめる) 自分のペースで動けない時期は、基準を下げること自体が正解。子育て中の家事の記事
ワンオペ ステップ4(道具に任せる) 分担する相手がいない以上、機械に持たせるほうが費用対効果に見合う。ワンオペ家事の記事
一人暮らし ステップ2(減らす) 絶対量が少ないぶん、物を減らせばそもそも散らからない

やる気に頼らない

家事が終わらないと感じるとき、多くの場合は本当に量が多すぎます。段取りが悪いせいだと考える必要はありません。ステップ1に戻って、やめる家事を追加してください(家事が終わらない対処法)。

やる気が出ない日のために、やる気がなくてもできる状態を先に作っておくのがステップ3です。判断する回数が減っていれば、気力が落ちている日でも手が動きます(やる気が出ない対策)。「頑張る」を前提にした方法はどこかで折れます。

筆者の判断基準

家事の記事はテクニックの数を競いがちですが、この記事では次の基準で取捨選択しています。

第一に、「やめる」を最初に置きます。 時短テクニックは1回あたり数分の短縮ですが、やめた家事はその時間がまるごと消えます。効果の桁が違うので、順番を入れ替える理由がありません。家電メーカーや家事代行の記事が道具や外注から始まるのは、それが売り物だからであって、読者にとっての効率順ではありません。

第二に、道具はステップ1〜3のあとに置きます。 床に物が出たままロボット掃除機を買えば「どかす作業」が残り、器を減らさずに食洗機を買えば入りきらない分の手洗いが残ります。先に減らしてあるほど、機械は本来の力を出します。

第三に、「頑張る」を前提にしません。 家事は毎日続くので、気力に依存する方法は必ずどこかで折れます。判断の回数を減らして、気力が落ちた日でも手が動く状態を作るほうを優先しています。

なお、この記事で挙げた家電の数値は各メーカーの公表値であり、実際の効果は食器の量・間取り・使い方で変わります。購入前には設置寸法と容量を必ず実測で確認してください。

よくある質問

4つのステップは、上から順にやらないといけませんか

順番どおりが最も効率的ですが、全部を終わらせてから次へ進む必要はありません。ステップ1で「やめる家事」を1つ決めたら、その状態でステップ2に進んで構いません。避けたいのは、1〜3を飛ばして4(道具)から始めることです。減らす前に道具を足すと、道具の手入れという家事が増えるだけになりがちです。

家電はどれから買うのがよいですか

いま自分がいちばん長く立っている工程から選びます。食後にシンクの前が長ければ食洗機、床の物をどかしてから掃除機をかけているならまず床を片付けてロボット掃除機、部屋干しの乾きに悩んでいるなら衣類乾燥除湿機、という順です。時間の長さではなく「その工程が嫌かどうか」で選んでも構いません。続けられることのほうが効きます。

家族に家事を頼んでも動いてもらえません

「手伝って」と言っても伝わらないのは、相手に家事のリストが見えていないからです。名前のない家事も含めて全部書き出し、依頼を「これとこれをお願い」の粒度にすると動いてもらいやすくなります。書き出す作業自体が、自分の家事の総量を可視化する効果もあります。

参照した公式情報(取得日)

  • パナソニック「手洗いVS食洗機 節約シミュレーション」(2026-08-29 取得): https://panasonic.jp/dish/simulation.html
  • パナソニック「食洗機の電気代と水道代はいくらかかる?」(2026-08-29 取得): https://panasonic.jp/life/housework/100145.html
  • 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査の結果」(2026-08-29 取得): https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/kekka.html

まとめ|順番を守れば、家事は軽くなる

家事を楽にする方法を、効果が大きくお金がかからない順に4つ挙げました。

  1. やめる(費用なし・効果大)— やらない家事を決める
  2. 減らす(費用ほぼなし・効果大)— 物・洗い物・買い物の回数を減らす
  3. 仕組み化する(費用なし・効果中〜大)— 曜日で固定して判断を減らす
  4. 道具に任せる(家電の購入費・効果大)— 1〜3をやり切ってから

いきなり全部は変えられません。まずはステップ1から、やめる家事を1つだけ決めてみてください。2週間続けて困らなければ、それは今日から手放してよい家事です。

そのうえで、どうしても残る負担が見えてきたときに、道具に任せる番が来ます。

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